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2016/6/26経済・ビジネス

他人事ではない!IMFも指摘する、中国企業の過剰債務について

他人事ではない!IMFも指摘する、中国企業の過剰債務について

6月11日、IMFのリプトン筆頭副専務理事が中国国内で講演し、「中国企業が抱える過剰債務を早期に解消しなければ、中国の 経済成長 がさらに減速し、金融危機が発生する可能性がある」と警鐘を鳴らしました。
また、IMFは2016年の4月13日に公表した世界金融安定性報告書でも、中国の企業が抱える債務が国際的な問題に発展し、世界の金融システムを圧迫する恐れがあると警告しています。
中国企業の過剰債務問題を放置すれば、どういった現象が発生するのか、考えてみたいと思います。

過剰債務の原因

中国企業は金融機関からの借り入れを大幅に増やすことで、製造業ならば主に工場建設などの設備投資を実施し、不動産会社ならばマンション建設を増やして販売活動を強化していると云われています。
ここで忘れてはいけないことは、中国社会はいまでも共産主義が建前であり、政府が策定する計画に基づいて国家全体の経済活動が行われている点です。そして毎年、中国政府は高い
経済成長率 を前提とした計画を策定しています。その結果、国営企業は高い 経済成長率 を達成するために、金融機関から資金を借り入れて、設備投資など積極的な投資を行っていると云われています。

中国企業の債務が過剰となると、どのようなリスクがあるのか

製造業が工場を増やして生産能力を強化し、それによって販売数量が増加し、売上が増加すれば何も問題ありません。健全に業績が伸びており、設備投資のために借りたお金も、きちんと金融機関に返済可能でしょう。
しかし、工場を増やして生産能力を増やしても、これに対応する需要が存在しなければ、新たに建設した工場は、その企業にとって不良
資産 となってしまいます。例えばマンション 販売会社 であれば、新たに建設したマンションが大量に売れ残ってしまい、不良在庫を抱えてしまいます。
IMFによれば、近年、中国にはこうした不良
資産 を大規模に抱えた企業が増加しているようです。
需要を超える生産能力を多くの企業が抱え込んでしまえば、生産能力は不良
資産 化してしまいます。そして、この企業に資金を貸し出した金融機関にとっては、この貸出債権が 不良債権 となってしまいます。
企業は借金を金融機関に返済することができず、金融機関は、融資した資金を回収することができず、貸し倒れ処理をする必要がでてくるかもしれません。
まるで、1990年代のバブル崩壊後の日本を見ているようです。日本もバブル崩壊後は、
不良債権 処理に10年以上の年月と大規模な公的資金の投入を余儀なくされました。

中国政府が、とるべき対策

中国政府がIMFの警告を真剣に受け止め、世界経済へ悪影響を及ぼすことを未然に防ぐための対策を検討するならば、高い 経済成長率 を前提にした生産計画や供給能力の増強を取りやめて、現実の需要規模にあわせた安定成長路線に切り換える必要があると思います。
そして不良
資産 を抱えた企業を救済するために、金融機関が債権放棄をし、中国政府は金融機関の資本をてこ入れするために公的資金を注入する必要があると思います。
まさしくバブル崩壊後に日本政府がとった対応と同じことを、中国政府は行う必要があると思われます。
仮に、中国政府がIMFの警告を無視して過剰債務問題を放置すれば、
人民元 安が今後もさらに進行すると思われます。例えば、 人民元 安に対してドル高・ 円高 といった状況が発生することが予測されます。そして、急激な為替変動は、株式市場の急激な下落につながる可能性もあり、世界の金融市場が不安定化する リスク があると考えられます。

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