2016/8/14経済・ビジネス
ポケモンGOが早くも飽きられてる! ゲーム関連株はいったいどうなるの?
・発売当初は老若男女がポケモンGOに夢中になったが、モンスターを十分集めた時点で満足してしまい、ゲームが飽きられる現象が生じている
・ポケモンGOを開発したNiantic社に出資している
任天堂
やグーグル社の株価が上昇している
・ソーシャルゲームのランキング上位に位置づけていたゲーム配信会社の株価が下落している
ポケモンGOのゲーム内容と、現状
ポケモンGOとは、位置情報を活用することにより、現実世界そのものを舞台としてポケモンを捕まえたり、交換したり、バトルしたりすることができるゲームです。ゲームをするにあたって、料金は無料ですが、課金アイテムも存在します。日本でもポケモンGOがリリースされた当初は、老若男女さまざまな人が街の中でゲームを楽しむ光景が見かけられましたが、数週間が経過して、あちこちのポケモンGOユーザーから「モンスターを集めたからあと何をすればいいんだ」といった声が聞かれ、ゲームのストーリーにこれ以上の発展性が感じられないとして、一部のユーザーからは早くも飽きられてきているようです。
株式市場において、ポケモンGOが影響を与えた個別銘柄
アメリカでポケモンGOがリリースされて、大ヒットが日本国内に伝えられると、7月上旬から
任天堂
の株式に買い注文が殺到しました。もっとも多い日で、1日に約7000億円が
任天堂
株の売買に集中しました。そして、1万6000円台だった株価が、一時3万2000円台をつけました。他にも、ポケモンGO関連銘柄として、タカラトミーや京都銀行、日本マクドナルド、フジメディアホールディングスなどの銘柄が買われ、この現象は「ポケモノミクス」と呼ばれました。しかし、ポケモンGOは
任天堂
本体が開発したわけではなく、
任天堂
が得られる収益は、30%程度出資している
株式会社
ポケモンからの
持分法
投資利益と、ポケモンGOを開発したNiantic社からの
持分法
投資利益であることが判明し、しかも公表済みの今年度業績予想に反映されていることが公表されて、
任天堂
株の過熱感は落ち着きを見せており、
任天堂
株の8月12日の
終値
は2万2000円となっています。そして、他の銘柄の値動きも同様に落ち着きを見せています。
また、ポケモンGOを開発したNiantic社は、グーグル社も出資していることから、グーグル社の株価も上昇
トレンド
を示しているようです。
ポケモンGOの発売によって、株価が下落した個別銘柄
ポケモンGOの大ヒットによって、株価が下落した銘柄が複数あります。パズドラを配信している ガンホー ・オンライン・エンターテインメントや、モンスターストライクを配信している ミクシィ 、白猫プロジェクトを配信している コロプラ などは軒並み株価が下落しています。株価が下落した要因としては、ゲームユーザーをポケモンGOに奪われることを懸念して、それまでソーシャルゲームのランキング上位につけていたゲームの配信会社の業績が悪化すると連想されたのだと思います。矢野経済研究所によると、2016年度のソーシャルゲームの市場規模は約9500億円と推計されており、年々市場規模の伸び率が低下しているようです。しかも新技術を伴った新しいゲームが投入されることによって市場を寡占するゲームが、簡単に交代してしまうほど優勝劣敗が明白な業界と言われているようです。このため、現在株価が下落しているゲーム企業については、新たな技術を伴う新しいゲームコンテンツの投入が求められていると言えると思います。