2016/8/30経済・ビジネス
今さら聞けない!AR・VR・MR・SR! 仮想現実ってほんとに将来性が高いの?
・AR=拡張現実、VR=仮想現実、MR=複合現実、SR=代替現実
・VRは既にゲームなどに使われているが、今後は医療などにも適用可能
・2020年には、これらのビジネス規模は15兆円になると予想されている
AR・VR・MR・SRそれぞれの違い
AR:拡張現実のことで、実際の空間の映像にコンピュータで作られた画像を重ねることによって現実世界の拡張を体験できる技術で、交通事故シミュレーションなどに利用されているそうです。
VR:仮想現実のことで、現実に存在しない世界などを人工的に作りだし、それを目の前に見えるかのような錯覚や疑似的な体験をさせる技術です。
MR:複合現実のことで、仮想空間を現実空間に重ねあわせて見ることで、現実世界の中の領域を増幅させて違和感なく体験できる技術です。日本のキャノンが先進的な技術を持っているそうです。
SR:代替現実のことで、現実の世界と過去の映像を混同させて、本来は実在しない人物や事象を実際の時間や実際の空間に存在しているかのように錯覚させるシステムです。
どのようにビジネスに応用されるのか
仮想現実の関連技術は、すでにテレビ番組や映画、ゲーム、テーマパークのアトラクションなどに導入されており、視聴者やユーザーから好意的に受け止められていますが、他の分野にも適用可能であるという可能性が指摘されています。
例えば、外科手術などの高度医療では手術前に患者の心臓の様子を立体的に観察してから手術方針を確認することができ、介護付有料老人ホームなど福祉分野では、高齢者の指や手の動きにあわせて電子機器などを操作できる技術の実用化が期待されています。
また、AR(拡張現実)においては、タブレットを用いて動く教科書というものが技術開発されつつあるようです。教科書のなかの物体が動くのです。これを教育現場で使用しようという試みがあります。
逆にMR(複合現実)では、ARとは逆の取り組みをしています。カメラなどで撮影した画像を、デジタル空間上に反映していくもので、日本ではキャノンが先進的に取り組んでいるようです。
仮想現実のマーケットはどのくらいの規模まで拡大するのか
イギリスの投資銀行が2015年4月に発表した推計によれば、仮想現実や拡張現実をあわせた世界全体のビジネス規模は、2016年の約6000億円から、2020年には約15兆円規模にまで拡大すると予測されています。そのうちVR(仮想現実)だけで、市場規模が約3兆円にまで拡大するだろうと予測されています。
このため、世界中の先端的な技術を持った企業が、しのぎを削って(AR・VR・MR・SR)の市場に参入してくるものと思われます。