2016/6/26経済・ビジネス
世界最大の企業サウジアラムコがついに上場!
サウジアラムコ上場をキーワードに、サウジアラムコという会社の巨大さと、上場の背景について説明しています。それ以外にもサウジアラムコ上場が国際社会に与える影響について述べています。
サウジアラムコの巨大さ
サウジアラムコは、サウジアラビアという国が運営している世界最大の石油会社です。
そのサウジアラムコが、ついに上場を決定しました。このサウジアラムコ上場は、株式市場に
とって大きなニュースです。その理由は時価総額の巨額さにあります。このサウジアラムコは
石油大国であるサウジアラビアの国営石油企業なので、その規模、価値は半端ではありません。
その時価総額は諸説ありますが、推定220兆円以上だといわれています。
(一説によれば330兆円ほどあるとも言われています)
これは有名なグーグルやアップル、トヨタといった企業を超えています。
(ちなみにグーグルやアップルでも時価総額は100兆円もありませんし、
トヨタはそれよりさらに少ないです)
これらの企業と比べると、サウジアラムコの時価総額がいかに巨大なものかよくわかります。
そのサウジアラムコが上場するので、世界中の株式市場が騒いでいるのです。
サウジアラムコ上場の背景について
サウジアラムコがいかに巨大な会社であるのかについては先に述べました。
では、なぜ今サウジアラムコが上場するのでしょうか。
それは現在のサウジアラビアの政治、経済状況と密接に関わっています。
現在のサウジアラビアは、産業が石油関連産業に偏りすぎています。
そのため、石油価格の行方(特に石油価格の下落)が、
国の行方と直結しているような不安定な経済状況にあります。
その不安定な経済状況は、堅固な体制である王政の動揺にも繋がります。
この不安定な状況を解消するには、成長分野に大規模な投資を行って
国内の産業構造を改革する必要があります。その為には大金が必要となります。
その資金稼ぎの一環として、サウジアラムコ上場という手がうたれたのです。
この上場により、サウジアラビア政府は数十兆円の資金を手にすることになるでしょう。
サウジアラムコ上場が、国際社会に与える影響について
サウジアラムコ上場により、サウジアラビア政府は数十兆円の資金を手にすることが出来ます。
これを
財政赤字
の穴埋めに使うか、それとも近代産業育成のために使うかで、
サウジアラビアという国の行く末は、大きく変わってくることでしょう。
もしかすると、この上場がサウジアラビアの産業を近代化、多角化させるかもしれません。
また、上場することにより、この世界最大の企業の体質が変わることも期待できます。
サウジアラムコはアラブの国営企業なので、国際的な一般の会社とは、その文化も社風も
まったく違います。政治的な色彩が濃い会社と言えます。
しかし、わずかなりとも民間の資本が入ってくることで、国営的な社風が変わり、
風通しのよい会社になる可能性があります。
それ以外にも、巨大企業の大型上場であることから、
世界の株式市場を活性化させるプラス面があります。